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神の恵みとその裏話(56)旧約聖書の英雄をミュージカル化した『ダビデ~王になった少年』鑑賞後に聖書を開きたくなる理由!

  • 執筆者の写真: Michio Isokawa
    Michio Isokawa
  • 13 時間前
  • 読了時間: 4分

「ダビデ~王になった少年」を鑑賞し、まず心を奪われたのは、その完成度の高さと、聖書物語をミュージカル・アニメーションとして大胆に再構成した表現力でした。全米公開と同時に大きな話題を呼び、オープニング興収第2位を記録したことからも、アメリカでの期待と熱気が伝わってきます。

 

主人公は聖書でお馴染みの少年ダビデ。ごく普通の少年だった彼が、神に選ばれ、小さな勇気をきっかけに壮大な冒険へと踏み出し、仲間との友情、家族との絆、そして“本当の強さ”を見つけていく姿は、観る者の心にまっすぐ届きます。

© 2025 2521 Entertainment LLC
© 2025 2521 Entertainment LLC

アメリカ最大級の映画レビュー集計サイト Rotten Tomatoes(ロッテン・トマト)では、観客スコア97%という驚異的な評価を獲得しています。Rotten Tomatoes は、映画批評家の評価をまとめた「批評家スコア」と、一般観客の満足度を示す「観客スコア」を%で表示するサイトで、アメリカでは映画の信頼度を測る指標として広く用いられています。本作は批評家スコアも61〜70%前後と安定した評価を受けており、エンタテインメント作品として素直に楽しめる映画として受け入れられていることがよく分かります。

まさに、ポップコーンとコーラで観るにぴったりの、心が軽くなるような作品です。

 

音楽を担当したのは『グレイテスト・ショーマン』の作曲家ジョセフ・トラパニーズ。思わず口ずさみたくなるミュージカルナンバーと、胸を揺さぶる壮大なスコアが物語を鮮やかに彩ります。

監督のフィル・カニンガムが30年の構想を経て、世界32カ国、400名以上のスタッフが集結して完成させた作品であり、『ベイマックス』など数々のハリウッド作品に携わったトップクリエイターたちが創り出した3DCG映像は、まるでテーマパークのアトラクションに飛び込んだような興奮と感動を届けてくれます。

アニメーションでありながら、人物の心の揺れや葛藤が丁寧に描かれ、ダビデが「恐れながらも主に信頼する者」として成長していく姿が、観る者の心に静かに響きます。

 


日本のクリスチャンはキリスト教映画を観る際に、「聖書的に正確か」「未信者の方々に分かるか」といった点をすぐに確認してしまいがちですが、本作はその心配を軽々と超えます。

ダビデが選ばれるシーン、ゴリアテ(ゴリアト)を倒す場面はもちろん、Ⅰサムエル記19章10節のサウルが槍でダビデを殺そうとする場面、22章1〜2節の400人の支援者が集まる場面、24章5節のサウルの上着を切る場面、27章のアキシュ王のもとへの逃亡、30章のアマレク人の略奪、さらに31章のヨナタンの死など、旧約聖書の重要な出来事が随所に織り込まれています。

これらを一つのミュージカル作品としてまとめ上げる構成力は見事で、聖書を知らない方でも自然に物語へ引き込まれます。


ミュージカル・アニメーションとは本来、「美女と野獣」や「ライオン・キング」のように、タイトルは聞いたことがある程度でも、その世界観に身を委ねれば楽しめるものです。本作も同じように、観る者を物語の中へと優しく招き入れ、「恐れるな」という聖書的テーマを通して、未信者の方々が聖書に興味を持つきっかけとなる可能性を秘めています。

クリスチャンにとっては、使徒17章10節のベレヤの人々のように、“聖書を調べる”姿勢を思い起こさせる作品でもあります。鑑賞後に聖書本文を開きたくなる、そんな健全で豊かな刺激を与えてくれる映画です。

私自身、ちょうどⅠサムエル記を通読している最中でしたので、作品の流れが理解の助けとなりました。物語がⅠサムエル記で終わる構成(映画字幕ではⅡサムエル記も参照と記載)であることから、Ⅱサムエル記、バテ・シェバ(バト・シェバ)との事件、ダビデの失脚を題材にした続編の展開にも期待が高まります。

 

なお、本作は 字幕版のみの上映です。 内容は子ども向けではなく、大人がじっくり味わうべき作品であり、信仰者にとっても未信者の方々にとっても、心に残るメッセージを受け取ることができるでしょう。配給会社ハークは、「ボンヘッファー」「キング・オブ・キングス」に続いて、リスクを抱えながら本作品の上映を決定してくれました。ですので赤字にならないよう応援したいと願っています。

『ダビデ~王になった少年』は、聖書の物語を新しい形で体験できる貴重な機会です。ぜひ多くの方々にご鑑賞いただき、聖書の世界が持つ深い魅力と、ダビデの歩みに込められた“恐れるな”という力強いメッセージに触れていただければと願っています。

何はともあれ、あなたご自身で映画を心から楽しんでください。「あー面白かった」って!


 

たといわたしは死の陰の谷を歩むとも、わざわいを恐れません。

あなたがわたしと共におられるからです。詩編23:4 (口語訳)


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