両腕がなく、右足が左足より短いスウェーデンの歌手、レーナ・マリアさんをご存じでしょうか。
彼女との出会いは1991年、当時放送されていたテレビ朝日系列の「ニュース・ステーション」で、キャスターの久米宏さんが、スウェーデン国営放送が放送した彼女の紹介番組です。彼女が水泳をし、足でキーボードを弾き、車も足で運転する姿にびっくりしました。あまりにも素晴らしいので、久米宏さんはレーナ・マリアさんを日本に呼びました。
確かその時にスタジオで「アメイジング・グレイス」を歌ったので、彼女はクリスチャンに違いないと確信しました。
「レーナさんと一緒にイエス・キリストのことを伝えなさい」という神さまからの導きを感じ、いのちのことば社の会議で、彼女のコンサートの実施やCD製作を提案しましたが、当時は誰も賛成してくれませんでした。
当時の副会長に談判し、「全責任は自分が持ちますから」と許可をもらい、私はすぐに彼女に連絡して、CD製作やコンサートの交渉に入りました。1992年に初めて三鷹の教会でコンサートを行った時には、会場に入りきれず窓から見ている人がたくさんいたほどでした。
翌1993年には札幌から熊本まで26か所でコンサートを行い、その後2003年12月の富山コンサートをもって、10年かけて全県でのコンサート開催を達成しました。
レーナ・マリアさんは、ハンディキャップを持って生まれて来たことに、劣等感を持たずに育ちました。その理由は、一つは生まれた国が、福祉が充実しているスウェーデンだったことと、もう一つは、彼女のご両親がレーナ・マリアさんを普通の娘として育てたことが大きかったと思います。
手がないので、それに代わって足を使ったり口を使ったりして、自分のことは自分でできるよう育てました。ハンディキャップがあることは、決してネガティブなことではなく、他人と違うことは個性だとして育てたのです。
神は、彼女が将来日本に来て希望を歌い、福音を語り、励ます役割を決めておられました。それを理解するには20年という歳月が必要でした。誰にでもそれぞれ神の使命があること、現状に失望する必要のないこと、将来に神の素晴らしい計画があることを彼女は教えてくれます。
もちろんレーナ・マリアさんの人生も順風満帆ではありません。諸事情から音楽のパートナーだったピアニストのアンダース・ウィーク氏との決別。ご主人との離婚も経験し、長らく彼女は日本での活動を様々な理由から休止していたこともあります。
しかしこれらのことを通して、肉体的なハンディではなく、レーナさんは、人の心の痛みを共有できるアーティストに成長しました。今は、介護師をしていた素敵なパトリック・ベンデルウスさんと出会い、再婚しています。
私にも苦い経験があります。レーナ・マリアさんの2回目のコンサートを新潟で計画した時のことです。
1回目はあっという間にチケットが完売しましたので、2回目も安心していました。時期はクリスマス。しかし思ったようにチケットが売れず、レーナ・マリアさんにスケジュールを変更してもらって、新潟のテレビ局に出演していただきました。するとチケットは売れ始め安心していましたら、コンサートの前日から雪が降り始め、当日は吹雪になってしまいました。しかも、新潟にとっての初雪。雪国の皆様といえども、皆さんはまだ冬タイヤに替えていませんでした。ですから交通渋滞、いつもならすぐ駅から来られるのに、数時間かかって来てくれたお客様もいたほどです。
半分くらいの入りの中で、それでもコンサートは無事に終了しましたが、レーナ・マリアさんたちをホテルに帰すことや、お客様のためにタクシーの手配など汗だくで処理。皆さんが無事帰られた後、一人会館に残り、なかなか来ないタクシーを寒い中待っていました。
「どうして主はこんな目に」と涙が流れました。後でレーナ・マリアさんをはじめ、関係者の皆さんから、「あんなすごい吹雪だったのだから、半分しか入らなくても仕方がないよ」と励ましていただきました。
東京へ向かう帰りの電車の中で、ふっと思いました。「もしかすると吹雪にならなくても、半分しか入らなかったのかもしれない。主は雪を降らせて、私に恥をかかせないようにしてくれたのではないか。」
そう思うと、失望していた心にぽっと明かりが灯ったことを思い出します。
近年では、2015年、2017年、2018年にもレーナさんは来日し、コンサートを開催しました。
しかし、2020年に企画されていたツアーは新型コロナウイルスのため、中止となってしまい、その後日本でのコンサートは開催されていません。戦争、災害、異常気象などで、世界中に不安が広がる中、レーナさんからもう一度来日して、彼女の歌を通して、神の愛を伝えたいとの強い要望がありました。その願いを実現するために、2025年の春にコンサートツアーの開催を決意しました。
彼女や日本側のスタッフの年齢、立ち場を考えると、私どもが招請する日本ツアーは、2025年が最後になる可能性が高いと考えています。そのため、今回のコンサートでは、「会場には行けないけど、彼女の歌をもう一度聴きたい」と願う方のために、コンサートの模様を撮影し、永久保存版のライブ映像も製作することを計画しています。
彼女のツアーに関わる渡航費、宿泊費、食事代等をコンサートのチケット収入だけでは賄うことはできません。
通常、海外からアーティストを呼ぶ場合は、大口のスポンサー企業が支援します。しかし今回は、皆様一人、一人に小さなスポンサーになっていただいて、その協力の輪によって、レーナ・マリアコンサート2025を実現したいと願っております。どうぞクラウドファンディングにご支援をお願いいたします。
第一目標金額:400万円
クラウドファンディング→
2024年11月18日~12月26日まで
|資金使途
・レーナ・マリアコンサート2025の開催費用(レーナ・マリアさんと同行するご主人の
飛行機代、滞在費、謝礼、国内移動費、食事代、宿泊費 他)
・コンサートのLIVE DVDの製作費
あなたがたがわたしを選んだのではない。わたしがあなたがたを選んだのである。そして、あなたがたを立てた。ヨハネ 15:16
・レーナ・マリアさんの紹介・・・
・レーナ・マリアさんとちょっと早めのクリスマス・・
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