神の恵みとその裏話㊿ 非キリスト教国日本でキリスト教映画が公開される理由(わけ)?
- Michio Isokawa

- 6 日前
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更新日:4 日前

日本でキリスト教映画が公開される理由を語るとき、そこには市場論理を超えた主の選びと導きがあることを強く感じます。

先日天に召された元ソニー・ピクチャーズ日本代表の佐野哲章(のりあき)さんは映画業界で大きな働きをされ、クリスチャンとしても深い信仰を持っておられました。その生涯の中で、日本におけるキリスト教映画の公開に大きな道を開いてくださったのです。
通常なら日本では上映されない「天国は本当にある」「復活」「祈りのちから」「天国からの奇跡」といったキリスト教映画を、佐野さんはアメリカ本社と交渉し、公開にこぎつけてくださいました。
利益はわずかでもよい、1円でも黒字が出れば十分だと励ましてくださり、私はこれらの作品の試写会のため、札幌から沖縄までビデオプロジェクターを抱えて駆けずり回り、1枚でも多くチケットを販売するために奔走しました。そのとき佐野さんは「四面楚歌はない、上(天)はいつも開いている」と語り、私を励ましてくださいました。
しかしその後、佐野さんの退陣と共にソニー・ピクチャーズの方針も変わり、キリスト教映画の配給は難しくなってしまいました。
現在、洋画配給やミニシアター系は厳しい状況にあり、たとえば小川政弘代表がおられたワーナー・ブラザースが手がける洋画作品の国内配給は、東宝東和の子会社である東和ピクチャーズが担当することになりました。さらに、アメリカのワーナー本社がネットフリックスに売却されたとも報じられています。

こうした変化の中で、皆様にご協力いただいた「サウンド・オブ・フリーダム」「ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師」をアメリカで配給したエンジェルスタジオが第3の勢力として成長し、株式上場を検討し、次々にキリスト教系やヒューマニズム的な作品を配給するようになっています。
そしてこの会社と、社員2~3名(未信者)の小さな会社ハークが業務提携し、日本公開を進める状況となったのです。さらに、クリスチャン映画を成功させる会がライフ・クリエイション(いのちのことば社)の協力を得ながら、ハークのミッションパートナーとして選ばれたことは、不思議でならず、まさに主の選び、導きであるとしか言えません。
スタッフも資金も組織も持たない私たちやハークも、小さな力しか持たない団体であり、成功すればそれはひとえに主のあわれみのゆえです。
以前は私たちにとっては、ソニー・ピクチャーズが協力者でしたが、佐野さんが退職され、私もいのちのことば社を辞めたため、大きな宣伝協力、全国公開は難しいと感じていました。しかし主は新しい道を開き、配給会社ハークとの出会いを与えてくださったのです。
こうして振り返ると、日本でキリスト教映画が公開される理由は、単なる偶然や市場の動きではなく、主の選びと導きにほかなりません。佐野さんとの出会いも、ハークの代表の吉鶴さんとの出会いも、すべては主が備えてくださった奇跡の連続であり、私たちはその御業(みわざ)に参与させていただいているにすぎません。

ですので、キリスト教映画が日本で公開されることは決して当たり前ではなく、ご家族やご友人をお誘いのうえ伝道映画をご鑑賞いただければ、結果として配給会社の収益にご迷惑をおかけすることもなくなります。
日本の人々は心の奥底で希望とキリストの救いを求めています。映画はその橋渡しをする器となり、福音の光を届ける手段となります。だからこそ、日本でキリスト教映画が公開されるのは、主の御心(みこころ)の現れであり、福音がこの国に根を下ろすための大切な一歩なのです。
皆様のさらなるお祈りとご協力を心よりお願いいたします。
*下記は小川代表と私が主から与えられた映画伝道の召命のみことばです。同じみことばでした。
神の賜物と召命は、取り消されることがないからです。(ローマ11:29)
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

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